🧺 暮らし・その他

「パソコンがウイルスに感染しています」は本当? 感染していません。画面が出ているだけです

🗣️営業トーク

「ウイルスに感染しています。今すぐ下記のサポート窓口までお電話ください。このまま操作を続けると個人情報が流出します」

結論

警告画面が出ただけなら、ウイルスには感染していません。情報処理推進機構が明言しています。画面を閉じれば終わりです。被害が起きるのは、画面に書かれた番号に電話をかけたときです。電話をかけると遠隔操作ソフトを入れさせられ、サポート料金としてプリペイドカードやギフト券の購入を指示されます。2026年4〜6月に同機構へ寄せられた偽警告の相談は1,428件で、集計されている範囲では過去最多です。画面はESCキーの長押しで閉じられます。閉じ方が分からなければ、番号ではなく同機構の窓口に電話してください。

インターネットを見ていると、突然これが出ます。

🗣️営業トーク

ウイルスに感染しています。今すぐ下記のサポート窓口までお電話ください。このまま操作を続けると個人情報が流出します

警告音が鳴り、画面いっぱいに広がって、閉じられなくなります。

結論から書きます。

この記事の結論

画面が出ただけなら

感染していません。情報処理推進機構が明言しています

▼

やることは

画面を閉じるだけ。ESCキーの長押しで閉じられます

▼

被害が起きるのは

書かれた番号に電話をかけたときです

▼

だから

電話をかけなければ、金銭被害は起きません

🔴 感染していません

情報処理推進機構の説明です。

画面が表示されただけであれば、パソコンは「コンピュータウイルス」には感染しておらず、「偽セキュリティ警告画面」を閉じるだけで問題ありません。

(情報処理推進機構「偽セキュリティ警告(サポート詐欺)対策特集ページ」)

ウェブサイトが、そういう画面を表示しているだけです。 広告の枠から誘導されることが多いとされています。

閉じ方も書かれています。

画面を閉じるには、ESCキーを長押しして「閉じるボタン」を出現させ、ブラウザを閉じます

タブレットなら「任意の場所をロングタップすると画面中央上部に×マークが表示され、これをタップして閉じる」とされています。警察庁も同じ方法を案内しています。

💰実際は

ウイルス対策ソフトを買っても、この画面は防げません。 そもそもウイルスではないからです。これは画面の表示であって、感染ではありません。

被害が起きるのは、電話をかけたあとです

機構がまとめている手口の流れです。

図解① サポート詐欺の流れ

①画面が出る

ボタンやウィンドウをクリックすると全画面表示になり、マウスで閉じにくくなる

▼

②電話をかける

不安になる、または閉じられないので表示された番号にかけてしまう

▼

③遠隔操作

大手企業の社員を名乗り、遠隔操作の接続を指南。ここでパソコンの被害が発生

▼

④支払いを指示

サポート料金を請求。コンビニでプリペイドカードを買いに行かせる

▼

⑤番号を伝える

ここで金銭被害が発生します

(情報処理推進機構「サポート詐欺レポート」をもとに作成)

②の前で止まれば、何も起きません。 逆に言えば、②を越えると一気に進みます。

同レポートには、こんな手口も記録されています。

「番号が違う、エラーが出ている」等の理由で、後日返金があるという根拠のない説明をして、もう一度購入してくるように言われ、これを繰り返す

遠隔操作中にAmazonで5万円のギフト券を購入され、ギフトコードを送信された(被害者は気付かず)

警察庁も支払手段を挙げています。「クレジットカード決済や各種ギフトカード、コンビニ決済、電子マネー等」(警察庁「サポート詐欺対策」)。

正規のサポートが、コンビニでプリペイドカードを買ってくるよう指示することはありません。

相談は、いま過去最多です

情報処理推進機構の安心相談窓口に寄せられた「ウイルス検出の偽警告」の相談件数です。

期間 相談件数
2025年1〜3月 1,084件
2025年4〜6月 912件
2025年7〜9月 647件
2025年10〜12月 789件
2026年1〜3月 1,154件
2026年4〜6月 1,428件

(情報処理推進機構「相談状況[2026年第2四半期]」・2026年7月22日公表。前四半期から約23.7%増)

1,428件(2026年4〜6月・偽警告の相談件数。集計範囲では過去最多)

減っていません。 機構はレポートのまとめで「相談件数は今後も同水準で続くと思われる」「被害者をだますための手口も変化し続けると考えられる」としています。

金額は上がっています

国民生活センターが2022年2月24日に公表した資料に、契約金額の推移があります。

年度 平均契約金額
2016年度 23,722円
2021年度(12月31日まで) 141,665円

(国民生活センター)

5年で約6倍です。同資料は「60歳以上の消費者が契約当事者となる相談が増加中」とも指摘しています。

支払手段も変わっています。プリペイド型電子マネーが2020年度2,346件から2021年度(12月31日まで)1,821件で急増する一方、クレジットカードは1,112件から428件へ減っています。

⚠️ここに注意

⚠️ プリペイドカードやギフト券は、番号を伝えた時点で使われます。 クレジットカードと違い、あとから止めるのが難しい支払手段です。 詐欺の側がこの手段を選んでいる理由が、ここにあります。

電話をかけてしまったら

図解② かけてしまったあとの確認

①話しただけ

遠隔操作も支払いもしていないなら、電話を切るだけです

▼

②遠隔操作を入れた

入れたソフトを削除し、パソコンの状態を専門の窓口に相談してください

▼

③カードで払った

カード会社にすぐ連絡。利用明細も確認してください

▼

④番号を伝えた

プリペイド・ギフト券は取り戻せないことが多いです。窓口に相談してください

⚠️ 「返金します」という連絡が来ても、応じないでください。 機構のレポートには、返金を口実にもう一度購入させる手口が記録されています。一度払った相手から、もう一度取られる形です。

相談先

情報処理推進機構 セキュリティセンター 安心相談窓口 電話 03-5978-7509

警察庁もこの窓口を案内しています。画面の閉じ方が分からないときも、ここに聞けます。 画面に出ている番号ではありません。

消費生活の相談は 188(消費者ホットライン)です。

まとめ

  • 🔴 画面が出ただけなら、感染していません。情報処理推進機構が明言しています
  • やることは画面を閉じるだけ。ESCキーの長押しで閉じられます
  • 🔴 ウイルス対策ソフトでは防げません。 そもそもウイルスではないからです
  • 被害が起きるのは電話をかけたあと。遠隔操作→サポート料金の請求→プリペイドカードの購入、という順です
  • 正規のサポートが、コンビニでプリペイドカードを買わせることはありません
  • 相談件数は2026年4〜6月で1,428件。集計範囲では過去最多です
  • 平均契約金額は2016年度23,722円→2021年度141,665円。60歳以上の相談が増加(国民生活センター)
  • ⚠️ 「返金します」は、もう一度買わせる口実として使われています
  • 閉じ方が分からないときは、画面の番号ではなく03-5978-7509(情報処理推進機構)へ

同じ「不安をあおって急がせる」形の勧誘は「今すぐ外壁塗装が必要です」は本当?にもあります。電子マネーやギフト券で支払わせる手口はSNS型投資詐欺の記事でも扱っています。契約前の共通の確認手順は営業されたら確認する10項目にまとめています。

📋 契約前にここを確認

  • その番号に電話しましたか? していなければ、被害は起きていません
  • 画面が出ただけですか? ファイルが消えたり動かなくなったりしていますか?
  • 遠隔操作のソフトを入れてしまいましたか?
  • プリペイドカードやギフト券の番号を伝えてしまいましたか?
  • クレジットカードの番号を入力しましたか?
  • 家族や職場のパソコンなら、自分だけで判断せず先に相談できますか?

参照した情報源

  1. 情報処理推進機構「偽セキュリティ警告(サポート詐欺)対策特集ページ」
  2. 情報処理推進機構「サポート詐欺レポート」(2024年7月31日公開・2025年4月4日更新)
  3. 情報処理推進機構「情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況[2026年第2四半期]」(2026年7月22日)
  4. 警察庁「サポート詐欺対策」
  5. 国民生活センター「そのセキュリティ警告画面・警告音は偽物です!『サポート詐欺』にご注意!!」(2022年2月24日)

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