🛡️ 保険

貯蓄型保険、解約したほうがいい? 判断はタイミングで変わります

🗣️営業トーク

「せっかくここまで払ったんですから、続けたほうがいいですよ」

結論

解約返戻金は一直線には増えません。払込満了まであと1〜2年なら待つほうが有利なことがあります。逆に加入して間もないなら、判断材料は「これまで払った額」ではなく「これから続ける理由があるか」です。ただし解約する前に、保障がなくなること・解約以外の方法があることを必ず確認してください。

「貯蓄型保険は増えない」という話を読んで、すでに入っている自分はどうすればいいのかと思った方向けの記事です。

結論から言うと、判断はタイミングで変わります。 「増えないから今すぐ解約」でも「もったいないから続ける」でもありません。

大事なのは、解約返戻金は一直線に増えるわけではないということです。

返戻率は、払込満了の前後で大きく変わることがあります

「低解約返戻金型」と呼ばれるタイプについて、生命保険文化センターの説明を見てください。

保険料払込期間中など一定期間の解約返戻金を通常より抑えた「低解約返戻金型」を取り扱っている会社もあります。「低解約返戻金型」は一般的に保険料が割安となっています。 (生命保険文化センター「終身保険」)

「保険料払込期間中など一定期間」とあります。つまり、その期間が終われば抑制が外れるということです。

図解① 返戻率の伸び方は一定ではない

加入して数年

返戻金はゼロ〜ごくわずか。ここから数年待っても、伸びはゆるやか

▼

払込期間の途中

少しずつ増えるが、抑えられたまま(低解約返戻金型の場合)

▼

払込満了・満期の前後

抑制が外れて返戻率が大きく上がることがある

商品によって形は異なります。自分の契約がどうなるかは、設計書や契約内容のお知らせにある「解約返戻金の推移表」で確認できます。年ごとの金額が並んでいるはずです。

だから、判断はタイミングで変わります

🔍CHECK

満期・払込満了まであと1〜2年なら、そこまで待ってからのほうが受取額が大きくなるケースがあります。 やめる前に、推移表で「いま解約」と「満了まで待つ」の金額を見比べてください。

逆に、加入してまだ日が浅い場合は事情が違います。この先しばらく返戻率の伸びはゆるやかなので、「もったいないから」という理由だけで続けても、状況は大きく好転しません。

すでに払ったお金は、続けても戻ってきません。判断すべきは「これから先、この契約を続ける理由があるか」です。

📝補足

過去に払った分を惜しんで判断を先延ばしにすることを、サンクコスト(埋没費用)にとらわれる、と言います。判断材料は「これまで」ではなく「これから」です。

🔴 解約する前に、必ず確認してください

「増えないなら解約」と単純には決められません。先に確認すべきことがあります。

  1. 保障がなくなります。 その保障がいま必要なら、代わりの保険を確保してから解約してください。健康状態によっては入り直せないことがあります
  2. 解約以外の方法もあります。 保険料の負担が理由なら、解約しなくても済む場合があります
  3. 解約返戻金に税金がかかることがあります(受取額が払込総額を上回った場合など)

解約か継続か、の二択ではありません

とくに2つ目は知られていません。生命保険文化センターは、保険料の払込みが難しくなったときの方法として次を挙げています(出典)。

方法 内容
減額 保険金額を減らして、以降の保険料を軽くする
払済保険への変更 保険料の払込みを中止し、その時点の解約返戻金をもとに、保険期間はそのままで保障額の少ない保険に変える
延長(定期)保険への変更 保険料の払込みを中止し、その時点の解約返戻金をもとに、死亡保障のみの定期保険に変える

💰実際は

払済保険にすれば、保険料の支払いは止めたうえで保障を残せます。 「解約して全部なくす」か「払い続ける」かの二択ではありません。

⚠️ここに注意

どの方法が有利かは契約内容によって変わります。まず保険会社に「解約返戻金の推移表」と「払済にした場合の金額」を出してもらってから判断してください。電話一本で出してもらえます。

まとめ

すでに貯蓄型保険に入っている場合、確認する順番はこうです。

  1. 解約返戻金の推移表をもらう(年ごとの金額が並んだ表)
  2. いま解約した場合と、払込満了まで待った場合を比べる
  3. その保障が、いまも必要かを考える
  4. 必要なら代わりの保険を先に確保する
  5. 払済保険にした場合の金額も聞いてみる

そのうえで決めれば、どちらを選んでも後悔しにくくなります。

「せっかくここまで払ったんですから」と言われたら、こう考えてください。

判断材料は「これまで払った額」ではなく、「これから先どうなるか」です。


貯蓄型保険そのものの評価は「貯蓄型保険なら安心してお金を貯められます」は本当?に、返戻率を年利に直す方法はこちらにまとめています。

📋 契約前にここを確認

  • 解約返戻金の推移表をもらいましたか?
  • いま解約した場合と、満了まで待った場合の金額を比べましたか?
  • その保障は、いまも必要ですか?
  • 代わりの保険を確保してから解約しますか?
  • 払済保険にした場合の金額を聞きましたか?

参照した情報源

  1. 生命保険文化センター「終身保険」(低解約返戻金型の仕組み)
  2. 生命保険文化センター「保険料の負担軽減・払込の中止と契約の継続」(減額・払済保険・延長保険)
  3. 生命保険文化センター「解約」(短期解約時の解約返戻金)

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